通話料金の安さと通信の品質を両立したサービスとして、オフィスにも家庭にも人気が高まっているサービスの一つが光電話です。しかし、IP電話との違いや光電話の仕組み、メリット・デメリットなどがあまり把握できていないという方もいらっしゃることと思います。
今回は「光電話とは?メリット・デメリットを簡単解説」と題して、光電話サービスの概要やメリット・デメリットなどについて紹介しています。
光電話がどのようなサービスであるのかを把握して、導入の際の検討材料にしていただけたら幸いです。
光電話とは
光電話の概要について紹介します。
光電話とは
光電話とは、NTTなどの通信インフラ事業者が展開する光ファイバーケーブル網を使用する電話回線のことを指します。光ファイバー網は元々インターネットを使用するための通信網ですが、安定した高速通信網を電話回線として活用するサービスといえます。
光電話とIP電話の違いとは
光電話とよく混同されるのがIP電話です。どちらもインターネット回線を利用した電話回線サービスという点で、光電話はIP電話の一種でもあります。
しかしながら、光電話とIP電話には厳密には以下の違いがあります。
- 光電話はNTTなどの通信事業者が光ファイバーのインフラを使って提供しているのに対して、IP電話はプロバイダがインターネット通信網を利用して提供していること
- 光電話は、MNPにより03や06などの固定電話の番号を使用できるのに対して、IP電話は050から始まる番号しか使用できない。
- 光電話は、「110」「119」などの緊急ダイヤルに発信できる
- 光電話はIP電話よりも通話品質が優れている(傾向がある)
以上の違いがよく言われます。
※IP電話に関してはこちら「IP電話とは?メリット・デメリットを簡単解説」で詳しく紹介しています。
光電話の工事
光電話を家庭やオフィスに引き込むためには、NTTなどの通信事業者に開通工事を依頼しなければなりません。
外の電柱などから自宅(オフィス)の終端装置まで引き込む工事になります。この工事は通信事業者に依頼できるのでおまかせで問題ありません。立ち合いも特に必要ないケースが多いです。
光回線を引き込んだ後は、個々の電話機の設定も必要です。これらは電話工事業者に依頼を行います。
光電話のメリットとデメリット
光電話のメリットやデメリットについて紹介します。
光電話のメリット
光電話には以下のメリットがあります。
通話品質に優れている
光電話は、通信インフラ事業者の光ファイバー回線を使用していることから、他のIP電話と比較して通話品質が良く、安定しているという特徴があります。通話や通信の品質としては、従来の固定電話回線と同等の水準を誇っています。
MNPを利用して利用中の電話番号を引き継ぐことができる
IP電話の場合には電話番号を変更しなければなりませんが、光電話の場合には元々使用していた電話番号をそのまま利用できるかもしれません。
対応機種であれば、電話機をそのまま利用できる
IP電話の場合には必ず電話機端末の交換が必要ですが、光電話の場合には現在利用している電話機端末をそのまま利用できます。
光電話のデメリット
光電話には以下のデメリットがあります。
単独契約が不可
光電話は、インターネット光回線のオプションサービスとしての位置づけです。従って、光電話だけを単独で契約したり、後からインターネット光を解約して光電話だけを残したりする契約方法は不可です。
市外局番によっては対応していないことがある
地域の市外局番によっては、光電話に対応していないケースがあります。その場合には050から始まる電話番号を選択します。
停電時に使用できない
IP電話についても同様ですが、停電してしまうと光電話は使用できません。
オプション内容によって基本料金が割高になることもある
光電話の場合、留守番電話やキャッチホンなどが全て別途オプションサービスとして設定されています。従って、オプションを多く付けた場合には従来よりも月額の使用量が高額になるケースがあります。
まとめ
光電話は、NTTなどの通信事業者が光回線ファイバー網を利用して提供する電話回線サービスです。
固定電話並みに安定した通話品質や元々使用していた電話番号をそのまま引き継げる点などIP電話が弱点となりうるポイントをしっかり押さえている電話サービスということもできます。
電話機の購入なども必要ないので比較的導入しやすいサービスではないかと思います。ただし、光電話単独での加入は現状できません。インターネットの光回線に契約中の方、これから契約を検討されている方は、ぜひ一緒に光回線を検討されてみてはいかがでしょうか?