固定電話を設置して使用するには電話回線を引く必要があり、多くの場合で回線工事が必要です。この回線工事に関しては、利用する回線の種類によって工事内容が少し変わることがあるために、事前に理解しておく必要があります。
そこで今回は、固定電話の回線種類別の工事内容をご紹介しつつ、回線工事を行うときの注意点も解説します。固定電話を使用するまでの過程を理解しておくことで、事前にチェックしておかないといけない部分も理解できるのでおすすすめです!
固定電話で使用する回線種類別の工事内容
社内で固定電話を使用するためには、回線工事をはじめとして工事を行う必要があります。固定電話を新規開設する前に、工事内容を知っておくことであらかじめ必要な準備を知ることが可能です。そこでここからは、固定電話で使用する回線種類の工事内容をご紹介していきます。
アナログ回線を使用した固定電話を設置する工事
アナログ回線を使用した固定電話を設置するには、回線工事が必要です。アナログ回線は銅線を使用して音声を送受信する電話回線で、昔から使用されている電話回線ではありますが、電話線が設置されていない場合には、回線をつなげる工事が必要になります。
【アナログ回線の仕組み】
- 電話網
- 引込線
- 保安器
- 屋内配線
- 差し込み口
- 電話機
【アナログ回線を使用した固定電話の設置手順】
- 回線の引込工事
- 交換機の設置工事
- 固定電話の設定
上記の配線がないと固定電話は使用できないので、足りない部分は配線工事を行う必要があります。また、配線を室内まで引きこんだ後、社内で電話を使用できるように交換機工事という作業が必要になります。交換機(主装置)を社内に設置することで、内線や外線など固定電話のシステムを正常に使用できるようになります。
その後、社内まで引き入れた配線をオフィス内の主装置に接続して、社内の固定電話にそれぞれ接続する作業が必要です。社内の固定電話の数が多くなることで手間が増えるので、慎重に確認作業が行われます。
デジタル回線を使用した固定電話を設置する工事
デジタル回線を使用した固定電話を利用するには、インターネットを経由する必要があり、そのための設備を設置する工事が必要です。デジタル回線を使用する固定電話はインターネットを利用するための設備が必要なこともあり、接続しないといけない設備が多くて少し複雑です。
【デジタル回線の仕組み】
- インターネット回線
- 引込線
- ケーブルモデム
- ターミナルアダプタ
- 電話機
【デジタル回線を使用した固定電話の設置手順】
- インターネット回線の引き込み工事
- 回線とモデムを接続する工事
- 固定電話の設定
デジタル回線を使用した固定電話を使用するためには、インターネット回線を引くための工事が必要です。その後は、室内に引き込んだ回線をモデムといわれる設備に接続する作業を行います。あとは固定電話にそれぞれ配線を繋いだら利用することができます。
光回線を使用した固定電話を設置する工事
光回線を使用した固定電話を利用するには、光ケーブルの設備が必要となります。そのため、光ケーブルが引き込まれていない場合には工事が必要です。
【光回線の仕組み】
- 光ケーブル
- 引込線
- 保安器
- 光コンセント
- ルーター
- 電話機
【光回線を使用した固定電話の設置手順】
- 光ケーブルの引き込み工事
- 回線とルーター等を接続する工事
- 固定電話の設定
光回線を使用した固定電話を設置するには、光ケーブルを引き込む工事が必要です。建物の中に光ケーブルを引き込むにはエアコンのダクトや電話線の配管などを利用しますが、その設備がない場合には新規で壁に穴をあけるなどの作業が必要となります。
固定電話の回線工事を行うときの注意点
ここまでで、固定電話で使用する回線種類別の工事内容を確認してきましたが、固定電話の回線工事を行うときには注意点があります。
固定電話を設置するときには工事が必要な場合が多いですが、企業側としては電話が使用できるまでの時間や費用を注視することが大切です。そこでここからは、固定電話の回線工事を行うときの注意点をご紹介していきます。
繁忙期は工事が遅れることもある
固定電話の回線工事を行うときに注意すべき点として、繁忙期には工事が遅れることがあります。工事は電話会社に頼むことになりますが、繁忙期といわれている3月・4月前後では工事が込み合っている可能性があります。それによって申し込んで実際に工事が行われるまで時間がかかるケースもあるのです。
固定電話を設置したいと考えたら早めに申し込みを行い、できるだけ工事までの時間を短くするように工夫するか時間がかかるのを見越して早めに動き出すことが大切です。
固定電話が使える環境か確認する
固定電話の回線工事を行なうときに注意すべき点として、固定電話が使える環境かどうか確認する必要があります。固定電話を使用するには、電源コンセントが必要です。そのため、事前に室内にコンセントがあるのか。コンセントの数は足りるのかを確認しなければいけません。
また、室内に回線が引かれているかどうかも重要です。電話回線がもともと引かれている物件である場合には工事が必要ないこともありますが、そうでない場合は工事が必要です。あらかじめ工事や設備をそろえるまでのスケジュールをしっかりと立てるためにも、事前に何が必要なのかチェックしておくことが必要でしょう。
まとめ
ここまでで、固定電話の回線種類別に工事内容を解説しつつ、工事を行うときの注意点をご紹介しました。固定電話を設置するには工事が必要なことが多いですが、回線の種類によって工事にかかる時間や手間が変わります。
また、回線工事を行うときにはただ電話会社に依頼するだけでなく、事前に必要な設備を確認したり工事までの待ち時間を考慮して早めに依頼したりと電話を早く使えるように行動することが大切です。皆さんも固定電話を開設するときには、早めに依頼をしてスムーズに電話が使用できるようにしてみてください。